かけた奥歯を長持ちさせるために-歯周外科と部分矯正の複合治療
年齢・性別
・女性
治療名
治療内容
【初診時の写真】
向かって右の奥歯がかけていて、歯ぐきの中まで感染しています。
しかも放置していたため上の歯が垂れてきており、かぶせ物を入れるスペースがありません。
通常なら抜歯、もしくは無理にかぶせ直しても数年でまた外れてしまうでしょう。
【治療途中の写真】
歯周外科で歯ぐきの位置を下げて、感染部分を処置できるようにします。
垂れてきている上の歯は、部分矯正で押し込みます。
この矯正治療には可撤式のミニインプラントを利用し、約半年間かかります。
【治療終了時の写真】
上の歯の位置が改善され、
かけていた下の奥歯にもしっかりしたセラミックのかぶせ物が入りました!
レントゲンでも、適合よくかぶせ物が入っているのが確認できますね。
あとは手前の歯のむし歯を治療してフィニッシュです!
大事な大事な奥歯を保存できてよかったです(^^♪
治療方針
歯ぐきの下まで感染している場合、感染部分を完全に除去し長期的に安定した修復をするためには、歯ぐきの位置を変える必要があります。その選択肢は複数ありますが、今回は治療期間の短縮を目的に歯ぐきを下げる外科処置を選びました。
また、かみ合う歯がなくて上の歯が下方に垂れてくる(これを挺出といいます)場合、削って歯の形態を変えるか部分矯正を行うか、これも選択肢がありますが、上の歯が神経のある歯なので大きく削ると痛みが発生するリスクを踏まえ部分矯正を選択しました。
できるだけ歯を削らないように、そして天然歯の保存を優先する、当院のコンセプトに沿った治療計画となります。
治療期間
10か月間
治療費用
歯を残す治療(APF:クラウンレングスニング) 11000円
部分矯正(ミニインプラント)55000円
オールセラミッククラウン修復(セレッククラウン+セラミックファイバーコア築造)78100円
医師からのコメント
当院では、まず専任のコーディネーターによる個別カウンセリングを通して、歯の重要性や価値、将来どのようなお口の中で過ごしたいのかといった要望や思い、そして予算や期限などをしっかりとお聞きします。そのうえであなたにとって最良の方法を相談しながら決定していくことができるため、予めゴールを患者・術者双方が共有した状態で治療を始めることができます。方向性が決まる前に歯を削ったり抜いたりすることはございませんので、安心してください。
歯周外科治療は抜歯などと比べてそれほど侵襲の大きな外科処置ではありませんので、比較的どの方にも適応できることが多いです。しかしながら、口腔清掃状況が芳しくない状態で行うと悪化させてしまうことがあるので、術前にしっかりと環境を整えることが重要になります。
- ・インプラント治療には「腫れ・痛み・違和感・出血・感染」などのリスクがあります。
- ・インプラントが稀に骨と結合しない場合があります。
その場合は10年保証が付いていますので、速やかに再手術を行わせて頂きます。
- ・セラミックが欠けたり割れたりする可能性があります。
その場合は5年保証が付いていますので、無料で再製いたします。